日本未来編集ネットワーク MIROKU

弥勒プロジェクト

2009.01.01

ご挨拶

日本と東アジアの未来を考える委員会事務局長 
奈良県知事 荒井正吾


八世紀初頭、それまで数世紀に渡って蓄積・開発されたテクノロジーや資源が総動員され、わが国初の本格的な首都が誕生しました。咲く花の匂うが如くと賞された奈良の都「平城京」です。

この時代、中国や韓半島を窓口にユーラシアの様々な文化が導入され絢爛たる天平文化が開花し、また政治・経済・社会などの様々な分野で国家としての基礎が築かれました。そして、同じころ「日本」という国号も、当時の東アジア国際社会のなかで認知されていきました。まさに平城京とその時代は、自立する新生国家「日本」の象徴であり、そこには国づくりの気概と方法が漲っていました。

平城京を今に受け継ぐ奈良県は、遷都から一三〇〇年という節目の年を記念し、日本の国のはじまりを祝い、その歴史が連綿と続いてきたことに感謝し、安寧を願いつつ日本の未来を考える取り組みを進めることとしました。その中核事業として、改めて日本国家創生の気概と方法を未来に生かす「弥勒プロジェクト」をスタートさせます。
 これは往時近隣諸国との関係に気を遣い、国内社会のさまざまな混乱を収拾して、その後現在まで連綿と続く国家の基本的枠組みを構築した先人に習い、また平城京の時代も含めさまざまな歴史の知恵にも学び、これからの百年を見通して、日本と東アジアが目指すべき進路を構想しようという取り組みです。

「弥勒プロジェクト」の推進に向けて、日本を代表する方々をメンバーとする「日本と東アジアの未来を考える委員会」が設立されました。今後、政治・外交・経済・産業・科学技術・人と文化など幅広い分野で現代社会の課題が議論され、未来に向けた日本の新しい機軸が発見・再構築されていきます。そして、そのような知の結集は「平城京レポート」というかたちで日本と東アジアの望ましい未来を示し、後世の役に立つ「知恵」として残していきたいと考えています。

プロジェクトの名称に戴いている「弥勒」は、中国・韓半島・日本等の東アジア諸国で信仰を集めた未来仏「弥勒菩薩」に因んでいます。微笑を湛えて穏やかに思惟する弥勒のお姿を東洋の知や世界観の象徴と捉え、平和な世の到来を願った古今東アジアの人々の想いを未来に継承したいという、そういう決意を「弥勒」の名に託しています。

「未来は予測するものではなく、創るもの」という言葉があります。この「弥勒プロジェクト」は、例えて言うと、百年先の沖合に不動のブイを浮かべようとする取り組みです。ここ一、二年あるいは数年の嵐が吹いても、我々がそして後に続く世代が、安心してその荒波を乗り切っていけるように、百年先でも揺るがない確固とした目標を立てていきたいと考えています。

本プロジェクトにご共感いただき、皆様から幅広いご意見を頂戴できれば幸いです。


お知らせ

2010.08.06
9月4日「平城遷都1300年記念経済フォーラム」開催
弥勒プロジェクト事務局

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